幼児期におはじきで学ぶ算数の基礎①~かずの基本からかけ算まで

「かず」の概念の基礎は、数字という抽象的なものとしてドリルやプリントなどで学ぶ前に、具体物を使って理解することが必要です。

かず概念の基本「1対1対応」から、「多い・少ない」の比較数の「差」、そして小学校2年生で習う「かけ算」の意味まで・・・
小学校の「算数」の学習につながる、おはじきを使った知育あそびをご紹介します。

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「かず」の基礎を学ぶ、おはじきを使った知育あそび3つ

①「かず」の理解の基本~1対1対応

クマさんに、おはじきを1つずつあげましょう。
別に、クマさんでなくても良いのですが・・・

おうちにあるぬいぐるみやお人形に集まってもらい、おはじきを1つずつ配っていきます。
(ミニカー1台につき1つでも、なんでも良いですよ。)

「かず」の概念の基礎は、「1対1対応」です。
正しく数を数えるためには、数える対象物1つにつき、1つの数詞をあてはめることが必要になってきますので・・・

”1つのものに1つを正しく割り当てる”ことは重要です。
「いーち、にー、さーん・・・」と数唱しながら、おはじきを1こずつ配っていきましょう。

②数の多少の比較と「差」の理解

①で、クマさんに、おはじきを1つずつあげましたね。

ちゃんと、クマさん1匹に1つずつ、配れましたか?
誰かに2つあげたり、1つもあげていないクマさんはいませんか?

ちゃんと1つずつあげられた時、おはじきの数とくまさんの数がぴったりだったら、クマさんとおはじきの数は、「同じ」ということです。

おはじきが足りなかったら?
→クマの数よりおはじきの数が「少ない」(クマの数が「多い」)

おはじきが余ったら?
→クマの数よりおはじきの数が「多い」(クマの数が「少ない」)

ということになります。

お子さんに渡すおはじきの数を調整して、クマさんに1つずつあげたときにおはじきがぴったり「ちょうどいい」か「あまる」か「たりない」がを確かめさせましょう。

この「余った数」「足りない数」が、クマの数とおはじきの数の違い(=差)になります。

「差」というのは子どもにとってはたいへん理解がむずかしいものなのですが・・・
「余る」「足りない」という、日常生活の中で親しみのある概念をとおして、「差」という抽象的なものの理解につなげていきましょう。

③かけ算の考え方の理解

クマさんに、おはじきを1個ずつ上手にあげられたら・・・
(「1対1対応」が上手にできていたら・・・)

こんどは、2個ずつあげましょう。
おはじきは、ぜんぶでいくついりますか?

クマさんが3匹なら、おはじき2個×3匹で、6個ですね。
(1匹分のおはじきの数)×(クマの数)=(全部のおはじきの数)です。

(一当たりの数)×(いくつ分)=(全体の数)という「かけ算」のしくみを、実際のモノを同じ数ずつ配ることで体感します。

 

この時、クマさん1匹にだけ、おはじきを2個あげて終わりにしているなど、「2個ずつ」のずつ”の意味が、分かっていない場合もあります。
ふだん聞いたり使ったりしたことのない言葉なら、わからなくて当然ですね。

その場合は、日常生活の中で「ずつ」を理解していけるよう、家族みんなに何かを同じ数ずつ配るなどの体験をさせてあげるように意識してみましょう。

最後に

数の概念を理解するには、いきなり頭の中で数字を操作するのではなく、まずは、おはじきなどの具体物を使って理解することが重要です。
ぜひ生活や遊びのなかで、具体物を使って数に親しむ場面をたくさんつくってあげてくださいね。

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