【おうち知育のヒント】かず

『百玉そろばん』オススメの使い方

『百玉そろばん』は、目に見えない”数”という抽象的なものを、具体的に目に見えるものと結びつけることで、数概念の理解をうながすのに有効なツールです。

10個の玉が10列で100個の構造になっているため、”100ってこんなにいっぱいあるんだ”という数の量感をつかんだり、”10のかたまりが10個で100になる”(10進法)ことを自然に理解することができます。

しかしながら、実際に『百玉そろばん』を家庭でどのように使えば良いのか?となるとイマイチよく分からない・・・という方も多くいらしゃるのではないでしょうか。

教室のレッスンでは、”かず”を知りはじめの2歳児さんクラスから、繰り上がりのある足し算・繰り下がりのある引き算をおぼえる年長さんまで・・・幅広い学年で『百玉そろばん』を活用しています。

今回は、実際にレッスンで行っている『百玉そろばん』の効果的な使い方をご紹介します。
(なお、各項目ことに記載した年齢は、実際のレッスンでそれぞれの方法を行っているクラスの年齢ですので、ご参考まで。)

 

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1.「1つずつ」数える(2歳~)

数唱のインプット、数の量感をつかむ、正しい計数(1対1対応)の練習が目的です。

全部の玉を右側に寄せた状態から、「いち、に、さん・・・」と数えながら、玉を1つずつ左側に動かします。
数唱(数を1つずつ唱えること)と同時に玉を動かすので、数詞と玉の数が一致することにより、単に数字を記号として呪文のように唱えている状態から、かず=量として捉えることにつながります。

1(いち)=●
2(に) =●●
3(さん)=●●●
4(し) =●●●●
5(ご) =●●●●●

・・・・がイメージできるようになる、ということです。

上記を、お母さまがお子さんに向けてやって見せてあげるだけでも、数唱をおぼえたり数の量感をつかむ効果があります。
その場合は、お子さんのペースに合わせてゆっくり行うのではなく、スピーディーにテンポよく行うことでインプットされやすくなります。

数唱は出来るもののまだ正しく数えられないお子さんの場合は、お子さん自身が百玉そろばんの玉を1つずつ動かしながら数を数えることで、”1つのものに1つの数詞をあてはめて(1対1対応)数える”、正しい計数の練習にもなります。

1から順番に数える「順唱」に慣れてきたら「逆唱」(10~0、20~0、30~0・・・100~0)もやってみましょう。

 

2.「2ずつ」「5ずつ」「10ずつ」数える(3・4歳~)

2とび・・・2,4,6,8,10・・・
5とび・・・5,10,15,20・・・
10とび・・・10,20,30,40・・・

「2ずつ」「5ずつ」「10ずつ」を、「1つずつ」の時と同じように、声に出して数えながら玉を動かしていきます。
玉を見なくても「ごー、じゅうー、じゅうご・・・」と反射的に言えるくらいになるまで、繰り返しインプットするとよいでしょう。

「2ずつ」「5ずつ」「10ずつ」数が増えていくということは、意識していなくても、2の段、5の段、10の段のかけ算と同じことをしていることになります。
九九を丸暗記するのと違い、具体的なイメージをもって数が「〇こずつ」増えていくことを理解することにつながります。

 

3.「合わせて10」/10の合成・分解(5・6歳~)

『数の構成』は、たし算やひき算の基礎となるたいせつな概念です。
中でも10の構成は、繰り上がりのある足し算・繰り下がりのある引き算に必要です。
「10の補数」(あといくつで10になる?)がぱっとわからないと、繰り上がり・繰り下がりをするときにたいへん苦労しますので、百玉そろばんを使って、「10の構成」を視覚的にインプットしていきましょう。

まずは百玉そろばんで「10の階段」を作ります。
玉をすべて右に寄せ、上から1段目は1つだけ左に寄せます。
2段目は2つ、3段目は3つ・・・・10段目は10個全部を左に寄せます。
これで、「10の階段」が出来ました。

次に1段目から、「1と9で10」と言いながら、左端と右端の玉を両手で真ん中に寄せて合体させます。
同様に、2段目「2と8で10」、3段目「3と7で10」・・・10段目「10と0で10」まで行います。
実際に玉が合わさって10のかたまりが出来るイメージが、頭の中で数を操作する基礎になります。

上記のように百玉そろばんでインプットするのと並行して、トランプを使った「合わせて10のババぬき」など、ゲームを通して楽しく10の合成・分解を定着させていきましょう。

関連記事:トランプで「かず」の力を育てる

 

4.「合わせていくつ」「増えるといくつ」/足し算(5・6歳~)

たとえば「7+3=10」などの足し算をする際に、まだ頭の中で数の操作が出来ない段階では、まずは具体物を使って、実際に7つのものと3つのものを”合わせる”操作をすることで、徐々に、具体物が無くても頭の中だけで7と3を”合わせる”イメージをすることができるようになっていきます。

その際に、実際に操作する具体物はおはじきでも何でもいいのですが、百玉そろばんならばおはじきのようにばらけたりしないので扱いやすいという利点があります。

まだ頭の中だけで数の操作が出来ない段階で、計算ドリルをいくらやらせても出来るようにはなりませんし、わからないのでイヤになってさんすう嫌いになってしまいかねませんので注意が必要ですね。

百玉そろばん等の具体物を実際に操作したイメージが、実際には目に見えない”かず”という抽象的なものを操作する際のイメージのもとになります。

 

5.「残りはいくつ」「違いはいくつ」/引き算(5・6歳~)

「みかんが10個あります。5個食べてしまうと残りは何個でしょう。」など、”残りはいくつ”を求める引き算の場合も、まだ頭の中で数の操作が出来ない段階では、足し算の場合と同じく、具体物を使って”10個から5個を取り去る”操作をしてみることが有効です。

また、同じ引き算でも「りんごが8個、みかんが5個あります。りんごとみかんの数のちがいはいくつでしょう。」などの場合、”ちがい(差)”という目に見えないものの意味がわからない場合が、幼児さんにはあります。その場合にも、具体物を使うのが有効です。

百玉そろばんの1列目に8個(=りんごの数)、2列目に5個(=みかんの数)玉を並べると、8個のほうが5個のほうよりも3個余っています。この”あまり”が、”数の違い(差)”です。

このようにして、「違い(差)」という抽象的な目に見えないものを、目に見える形で示してあげるのに、百玉そろばんは有効です。

 

最後に

以上、私が実際にレッスンで行っている『百玉そろばん』の使い方をご紹介させていただきました。
小学校に上がって「数」という抽象的なものを本格的に勉強しはじめる前に、百玉そろばんなどの具体物を使って数に親しんでおくことが大切ですね。
もちろん小学校に上がってからも、計算の補助に使う等、長きにわたって活用することができるツールです。

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