「大小の比較」の教え方5つのステップ

「大きい」「小さい」は、幼児期に身につけておきたい基礎概念のひとつです。
教室のレッスンでも、2歳児さんクラスから、いろいろな取組をとおして大小の概念を身につけていけるようカリキュラムを組んでいます。

今回は私がレッスンの際に意識している、「大小」を理解するための取組5つのステップをご紹介します。
おうちで「大小の比較」を教える際に、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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「大小の比較」を教える5つのステップ

①「どっちが大きい?」(2つの比較):2歳児さん


2つのものを見て「大きいほう」「小さいほう」を選ばせます。

正しく選べない場合“どちらが大きい”という大小の比較ができていないのかというと、必ずしもそういう訳ではありません。

「大きい方はどっち?」ではなく「パパのくまさんはどっち?」と聞くと答えられたりします。
また、大きいほうのくまさんは選べなくても、おやつの時間に大きさの違う食べ物を見せて「好きな方をあげる」と言えば、大きい方を選んだりもします。

だとすれば、その子は2つのものの大きさの違いを認識して、おのずと“大きい方”を選ぶことが出来ているのです。
ただ「大きい・小さい」という言葉の意味と結びついていないだけなのです。

その場合は、日常会話の中でも意識して“大きい・小さい”という表現を使うことを意識しましょう。
「大きいほうのみかんをあげる」と言って選ばせたり、「いちばん大きいお皿を持ってきて」と頼むなど、自然に「大きい・小さい」の概念を取り入れてあげてください。

②「いちばん大きいのはどれ?」(3〜5個の比較):2歳児さん

「どっちが大きい」という2つの比較ができるようになれば、選択肢を3〜5つに増やして、その中で「いちばん大きいもの」「いちばん小さいもの」を選ばせます。

大きさの違いがはっきりしているものならば簡単ですが、違いが微妙な場合には、大きさの違いを見極める観察力や、比べる方法(重ねてみる等)を知ることが必要になってきます。

③「大きい順に並べよう」(大きさの系列化):2~3歳児さん


形が同じで大きさの違うものを「大きい順」に並べ替えます。

3つなら並べられても、4つ5つ以上になると俄然むずかしくなります。

「大きい順」に並べるには、まず選択肢の中でいちばん大きいものを選び、残ったものの中でいちばん大きいものが、その次に大きいもの=“2番目に大きい”ものということになり、それを繰り返していけば、大きさの順に並べることができます。

つまり、②の「いちばん大きいのはどれ?」がわかれば「大きい順にならべよう」もできるということになりますが、自分自身でこの手順を踏んでぱっと大きい順に並べることがまだむずかしい場合もあります。

その場合は、「この中でいちばん大きいのはどれ?」と聞いて子どもに選ばせ、選んだもの以外の残りを指して、「じゃあ、この中でいちばん大きいのはどれ?」と選ばせて、先程選んだいちばん大きいものの次に並べて・・・というようにやってみせます。

④「〇番目に大きい」(順序数の理解):3~4歳児さん

大きい順に並べたもの(5つ程度)の中で「2番目に大きいものはどれ?」などと聞いて選ばせます。

「2番目に大きい」という場合の”2”は”順序数”であり、「アメが2個ある」というような、ものの量をあらわす”集合数”の「2」とはちがいます。
この”集合数”と”順序数”の違いを理解することが必要になります。

また「2番目」や「3番目」がぱっとわからない場合でも、「1番目は?」「じゃあ2番目は?」と、1番目から順番に聞いていくと答えられたりします。

⑤「〇〇より大きいのはどれ?」(相対比較):3~4歳児さん

大きい順に並べたもの(5つ)の中の、あるものを基準に「これより大きいもの(小さいもの)」を選ぶ課題です。

「大きい」「小さい」というのは相対的な概念であり、何を基準とするかによって(何と比べるかによって)「大きい」「小さい」が変わります。

例えば、大中小3つの大きさのもののうち「中」と「小」をくらべると「中」のほうが”大きい”ですが、次に「中」と「大」をくらべると、さっきは”大きい〝ほうだった「中」が、今度は”小さい”になります。

しかし、子どもの場合「ゾウさんは、大きい」「アリさんは、小さい」のように、「自分が”大きい”と思うものは、大きい。 ”小さい”と思うものは、小さい。」というように、「大小」を自分で決めてしまっている場合が多いのです。
その”絶対的なものの見方”から脱して、相対的な比較ができるかどうか?の課題です。

最後に

幼児期に身につけておきたい「大小の比較」ですが、このように「大小」を理解するうえでもさまざまなステップがあります。ぜひ参考にしてみてくださいね!

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