「マジカルバナナ」~連想ゲームで『拡散的思考力』をやしなおう

「マジカルバナナ」をご存知ですか?
「マジカルバナナ」とは、1990年代に日本テレビ系列で放送され、大人気を博したクイズ番組「マジカル頭脳パワー」で行われていたクイズです。

「マジカル〇〇♪」と、〇〇にお題となるモノを入れ、そのモノから連想される言葉を4拍子のリズムに乗って、各解答者がどんどん続けて言っていく、というもの。

言わば、”複数人でテンポよく行う連想ゲーム”といったところでしょうか。

この「マジカルバナナ」すなわち連想ゲーム、幼児さんの思考力をやしなってくれる取組として、教室のレッスンでも取り入れています。

今回は「マジカルバナナ」=連想ゲームの遊び方と、連想ゲームでやしなわれる力とは?についてご紹介します。

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マジカルバナナの遊び方

上でも述べた通り「マジカルバナナ」とは、いわゆる連想ゲームを何人かでテンポよく行うことでゲーム性を持たせたクイズの一種。

「マジカルバナナ♪”バナナ”といったら”黄色”」

→「”黄色”と言ったら信号」

→「”信号”と言ったら”車”」

→「”車”と言ったら”走る”」

→「“走る”と言ったら“リレー”」

・・・など

前の人が言った言葉から連想されるものを、リズムに合わせてテンポよく答えます。
次の人も同じように、前の人が言った言葉から連想されるものを言います。
この繰り返しで、誰かがアウトとなるまで続けます。

※自分の番で言えなかったり、連想になっていないものを言ったり、リズムに乗れなかった場合などにはアウトとなります。

いわゆる「連想ゲーム」をリズムに乗せてテンポよくすすめていくことでスピード感が生まれ、ひらめきや頭の回転のはやさ、瞬発力なども必要になり、実際にやってみるとかなり面白いし盛り上がるものです。

マジカルバナナでやしなわれる力とは

拡散的思考力

「マジカルバナナ」の根本は、ひとつの言葉から連想されるものをどんどん言っていく「連想ゲーム」。

「連想ゲーム」には、ひとつの事柄(情報・条件)からいろいろな方向に思いをめぐらす能力、すなわち『拡散的思考力』が必要になってきます。

※拡散的思考力とは逆に、二つ以上の事柄(情報・条件)からひとつの結論を導き出す能力が『集中的思考力』。
論理的思考や推理力といわれるものです。

教室のレッスンでも、「連想ゲーム」の他にも「しりとり」や「お話づくり」など、拡散的思考力をやしなう取組を行うことは多いですが・・・

『拡散的思考力』をやしなう取組とは、すなわち答えがひとつではなくいくつもあるもの、もしくは決まった”正解”はなく自由に考えて答えればよいもの。

このような取組が苦手な子は実は多いです。

りんこ
「自由に」「好きなように」答えていいよ、と言われると言葉に詰まってしまったりします。

そのような子は逆に、与えられた条件から1つの答えを導き出すような課題、すなわち「集中的思考」は得意だったりもします。

学校や塾でのお勉強、また幼児教室のレッスンの中で与えられる課題としては、「集中的思考力」を必要とされるものが多いのですが・・・

これからの時代にはますます、”答え”のない問いに立ち向かう力が求められるようになります。

ぜひ幼児さんのうちから、1つしかない答えを見つける力をやしなうのと同時に、「答えは、ひとつではない」ということを知ることも大事にしてほしいと思います。

なおテレビ番組の『マジカルバナナ』では、言った言葉が前の言葉と関連があるか?が問われますが・・・

お子さんとの取組では、「基本的には何でもOK!」なスタンスで行いましょう。
連想ゲームに決まった”正解”はありません。

せっかく言った言葉が認められないとモチベーションが下がってしまいますし、「答えは、ひとつではない」に反してしまいます。

お子さんが、その言葉を思いついたことは事実なのですから・・・。

とにかく、テンポよく思ついたことを言う、というのが大事です。

ようすをあらわすことばの語彙力

「マジカルバナナ」=連想ゲームは、あるものの名前(名詞)から、そのものをあらわす「ようすことば(形容詞、擬音など)」を言う、もしくは、「ようすことば」から、思い浮かぶものの名前(名詞)を言うゲームです。

なので、たくさんの「ようすことば」と、その意味を知らなければ、連想ゲームを続けることができません。

しかしながら幼児さんは通常、ものの名前の語彙はともかく、「ようすことば」の語彙はそれほど多くはありません。

りんこ
子どもが新しい言葉に触れる機会としては通常、日常会話や絵本の中で、ということになると思いますが・・・

普段の会話では、子どもが理解できる言葉を選んで使うことが多いため、子どもが知らないような難しい言葉に触れる機会が少なくなってしまいます。

そこで連想ゲームを、お子さんが知らない「ようすことば」に触れる機会としても活用してみましょう。

お子さんが知っていそうな言葉だけを選んで言うのではなく、お子さんが知らないような難しいことばもどんどん使って、やってみましょう。

あえて難しい言葉を使おうとしなくても、親御さんも普通に『マジカルバナナ』に真剣に取り組めば、自然とお子さんの知らない言葉が出てくると思います!

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最後に

お子さんの自由な発想をひろげ拡散的思考力をやしなう連想ゲーム。
ぜひ、おうちでも取り組んでみてくださいね。

慣れてきたら「マジカルバナナ」のようにテンポよくやってみると、きっと盛り上がりますよ!

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