現役の幼児教室講師が考える。幼児教室の役割と、通信教育との比較。

就学前のお子さんに「そろそろ本格的に幼児教育を・・・」と考える場合、選択肢としてあがってくるのが「幼児教室に通わせる」か「通信教育を始める」か、だと思います。

時間的な制約などから「幼児教室に通う」という選択を外さざるを得ない場合も多いと思いますが、どちらも可能となった場合にはいったいどちらがお子さんにとって良いのでしょうか?

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私の考える『幼児教室の役割』とは。

幼児教育の選択肢のひとつとして「幼児教室」を考える場合、前提として幼児教室の役割をはっきりさせておく必要があります。

現役の講師として幼児教室を運営している私が考える「幼児教室の役割」は、以下の4つ。

1.子どもが伸ばしたい力を身につけるための手法(カリキュラムや教材、指導方法)を持っている。
2.最終的に目指したいレベルに至るまでにどのようなステップを踏んでゆけば良いのか(いつまでに・どのような力を身につければよいのか)の道筋を示す。
3.子どもが現在どのレベルにいるか見極め、次の段階に上がるためにどうすればよいのか?を示す。(現在のレベルに合ったカリキュラムと教材の選定)
4.カリキュラムに沿って、子どもが目指す力を身につけるよう指導する(子ども・保護者ともに)。

大事なのは、”伸ばしたい力”すなわち「幼児教室(幼児教育)に何を求めるのか?」ですが、これは、ご家庭によってさまざまです。

「小学校に上がる前にひらがなの読み書きと、簡単な一桁のたし算くらいはできるようになってほしい」というかなり具体的な場合もあれば、「論理的思考力を身につけさせたい」という大きなくくりのもの、「勉強が”楽しい”と思えるようになってほしい」「机に座って勉強する習慣をつけさせたい」といった、能力というよりは習慣・態度のようなものの場合もあります。

つまり、まず「何を身につけさせたいか」ありき。
その上で、その力は幼児教室に通わないと身につかないのか、通信教育で可能なのか、家庭でも教えることが可能なのか。

それによって、

・幼児教室に通う。

・幼児教室と通信教育を並行する。

・幼児教室と家庭学習(通信教育ではなく)を並行する。

・通信教育のみを行う。

・家庭学習のみを行う。

・・・といった選択肢があります。

すなわち、幼児教室と通信教育どちらが良いのか?を考える場合、まず何を身につけさせたいか?をはっきりさせることが大事です。

その上で、それが家庭学習だけでは無理だが幼児教室と通信教育どちらでも身につけられそうだ、となった場合にはじめて「どちらを選ぶのか?」という話になってきます。

伸ばしたい力が身につけられるという前提で、幼児教室と通信教育どちらを選ぶか?という選択をしなければいけない場合の比較のポイントとなる項目を7つあげてみました。

「幼児教室」と「通信教育」を7つの項目で比較。

 

幼児教室と通信教育の比較①料金

料金は、通信教育のほうが幼児教室に比べて圧倒的に安いです。
幼児教室の授業料が月額1万円前後~高額なところだと数万円かかるのに対し、通信教育は、安いものだと数百円(!)からあり、幼児教室と比較すれば断然安いですよね。

しかしながら、当然、安ければ安いほど良いというワケではありませんし、逆に、高いほうが教育内容が良くて安いほうが悪い、というものでもありません。
内容と料金とのバランスを見定める必要があります。

幼児教室と通信教育の比較②時間的制約

幼児教室の場合、多くは毎週決まった曜日の決まった時間に通わなくてはなりません。
幼児さんの場合は必ず送り迎えが必要になるため、保護者の方の時間的負担が大きくなってしまいます。

また、レッスンを休んだ場合の振替については教室によって対応が違いますが、振替ができない場合は、休んだ分の授業料がムダになってしまうリスクがあります。

通信教育の場合はご家庭の都合によって学習時間を設定できますので時間的制約がなく、ご両親がお仕事をされていて幼児教室に通うのが難しい場合などには、通信教育は有効な手段になりますね。

幼児教室と通信教育の比較③誰が教えるか

幼児教育をする際には先生との相性がとても重要になってきます。
幼児教室で良い先生に巡り合えれば、子どもに与える効果は計り知れません。

また、カリキュラムや学習内容について疑問があれば先生にすぐに聞くことができたり、レッスン内容には直接関係のない、家庭での学習のことやしつけ面なども、相談すればアドバイスがもらえることもあるのでママにとっては心強いかも。

半面、いくらその教室の教育内容が素晴らしくても、子どもが先生のことを好きになれなければ、通うのを嫌がったり、教育の効果が得られなくなってしまいます。

その点、通信教育なら大好きなママやパパと取り組めるので子どもも嬉しい!
ただし、大好きなパパやママだからこそダレや甘えが生じてしまい、集中して学習内容に取り組めない、という側面もあります。

教室では「今はレッスンの時間!」と子どももわかっているので切り替えて集中できますが、おうちではなかなかこの切り替えがうまくいかないケースも多いもの。

幼児教室では、小さな子どもを長時間飽きさせない工夫をカリキュラムやレッスンの流れに取り入れているので、2歳児さんが1時間机の前に座ってレッスンを受ける!ということも可能ですが、おうちで、となるとなかなか難しい場合が多く、パパ・ママの力量が問われます!

幼児教室と通信教育の比較④学習の形態

幼児教室でのレッスンは、個別指導でない限りお子さんのみのペースでレッスンが進むわけではないので、どうしてもお子さんが理解していないまま進んでしまったり、逆にお子さんには簡単すぎて飽きてしまうことも。

その点通信教育は学習のペースをお子さんに合わせて進められるので、ストレスはありません。
また、通信教育の教材によっては教材のレベルをお子さんの到達度に合わせてカスタマイズできるものもあります。

とはいえ幼児教室での集団レッスンには良い面もあり、お友だちからの刺激を受けてむずかしいことにチャレンジできたり、色んな気づきがあったりで良い影響を受けることも。
また教室でお友だちに会える!というのが教室に通うモチベーションになり学習が継続できる、という一面もあります。

また集団でのレッスンは、お友だちと協力したり順番を待ったり、といった社会性を身につける機会にもなります。
幼稚園・保育園に行かれているお子さんであれば社会性のほうはそちらで担保できますが、まだ就園前のお子さんの場合、同年代のお子さんと触れ合える時間は貴重だったりもします。

幼児教室と通信教育の比較⑤学習の継続

ぜひ通わせたい幼児教室があったとしても、自分の住んでいる地域に教室が無ければその教育を受けることができません。
また、通っていてももし万が一転居することになった場合、転居先の地域に同系列の教室がなければ、継続して同じ教育内容を受けられなくなってしまいます。
その点通信教育なら全国どこでも、場合によっては海外でも学習を継続することができるので安心です。

幼児教室と通信教育の比較⑥学習習慣の定着

小学校に上がってから苦労しないためにも、ドリルやプリントに”遊び感覚”で取り組める幼児期のうちに、「毎日必ず机に向かう」ことを習慣づけておくことは大切。

通信教育は子どもの好きなキャラクターが取り入れられていてモチベーションが保てたり、毎月決まった時期に教材が届くことでペースを作りやすく、学習習慣を定着させやすいということが言えます。

幼児教室の場合も、小さいうちから机の前に座って学習したり、先生の言うことを聞く、といったことに慣れるという側面はありますが、学習態度が自発的ではなく受け身になってしまう可能性も。

幼児教室と通信教育の比較⑦学習の内容

幼児期に身につけておきたい知的な能力の基礎は、例えば「図形」であっても「数」であっても、実際の積み木やパズル、おはじきなどの具体物を見たり、触れたり、働きかける実体験なくしては本当に理解できることにはなりません。

幼児教室の場合、多くは教室オリジナルの教具・教材などを使い、紙の上だけでなく実際に具体物を使って理解をした上で、プリントによる復習や定着を図る、という流れになっています。

しかしながら、通信教育の場合はドリルやワークブックなどでの学習がメインになります。
教材によってはシールを貼ったりハサミを使ったりして、実際にてを動かすことで具体物に近い体験をとおして学べるよう工夫されているものもありますが、通信教育以外にも、具体物を使って必要な概念を身につけるための実体験を遊びや生活の中に取り入れるなどのフォローが必須になります。

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最後に

幼児教室と幼児向け通信教育いずれもメリット・デメリットがあり、どちらが良いと一概に言えるものではありません。
それぞれの特徴を踏まえた上で、まずはママやパパがお子さんに身につけさせたい力がどのようなものか?を今一度考え、それが身につけられそうなのはどの方法か?について考えてみてくださいね。

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