国語力を鍛える『絵日記』のすすめ

お子さんの『国語力』を伸ばしたい、とお考えの方は多いですよね。

『国語力』とは、具体的には「読む」「聞く」「話す」「書く」の四つの技能で構成されます。

これからの時代に求められる新学力観、すなわち「自ら学ぶ意欲や,思考力,判断力,表現力などを学力の基本とする学力観」では、四技能のうちの「話す」「書く」といったアウトプットする能力が特に重要になってきます。

この四技能のうちの『書く』力をつけるのにおすすめなのが『絵日記』です。

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『絵日記』で身につく力

絵日記は、文章力を身につけるのにとても良い取組です。
なぜなら、日常生活のなかで文章を書く機会をふやすことが、文章力をつけるいちばんの方法だからです。

ですが、文章力がつくことだけが絵日記の良いところではありません。
”書く”ことには、かならず”考える”ことが伴います。

まず今日一日のできごとを思い出し、その中から何をテーマに書くかを決め、どのように文章に落とし込むかを組み立て、どんな表現で表すかを考える。

・・・このように、”書く”ということにはたくさんの”考える”プロセスが必要です。
絵日記を書くことで”考える”ことが習慣づけられ、自然に”考える力”が鍛えられます。

つまり「書く」「描く」=『表現力』だけでなく「考える」=『思考力』も、絵日記を書くことで伸ばすことができるのです。

ちなみに、小学生のお子さんだけではなく就学前の幼児さんにも絵日記はオススメです。

もちろん、幼児さんであれば文字が書けないお子さんもいらっしゃいますよね。
その場合は絵だけの「えにっき」でもOKです!絵で「描く」ことも表現です。

お子さんが描いた絵について、いつ?どこで?だれと?どんなことをしたか?その時どう感じたのか?等・・・お母さまがヒアリングしてあげてください。

聞かれたことについて答えるのも、「話す」=表現力のトレーニングになります。

またヒアリングした内容を、お母さまが代わりに文章にまとめて書いてくださっても良いと思います。

りんこ
それはそれで大切な、お子さんの成長の記録になりますね。

絵日記』で大切なのは、ほめること

『絵日記』の取組で大切なのは、子どもが書いた文章に対してしっかりほめてあげること。

りんこ
間違っても、開口一番「字がきたない」「句読点の使い方が間違ってる」などと怒ったりすることのないように!

幼児さん~小学校低学年のお子さんであれば、

・「〇〇の時のこと、よく憶えてたね~」
出来事を憶えていたこと自体をほめる

・「〇の字が、とっても上手に書けてるね!」
字がうまく書けたり、漢字やカタカナなどを使えたことをほめる

・「楽しかった様子がよく伝わってくるよ」
形容詞や擬音など、様子をあらわすことばがうまく使えている等、表現をほめる

などと、どこかしら良いところを見つけて、ほめてあげましょう。

ほめられると子どもは嬉しくなって、文章を書くことに自信を持ち、書くことが好きになります。

文章をほめられる→書くことが好きになる→たくさん書くようになる→どんどん上手に書けるようになる、という良い循環が生まれるようにしていきましょう。

教育改革の立役者も『絵日記』をオススメ!

プレジデントファミリー春号(2018年3月発売)の特集『新入試に強い子が育つ家』の中で、2021年からの大学入試新テスト導入を目玉とする教育改革の立役者、元慶應義塾塾長の安西祐一郎氏が、未来型学力を育てる取組として『絵日記』をおすすめされていました。


プレジデントFamily (ファミリー)2018年 4月号 [雑誌]

安西氏が絵日記をおすすめされる理由として、

・ディスカッションや人前での発表に慣れている欧米の子どもに比べて日本の子どもは自己表現が苦手であること

絵日記を書くことで文章すなわち言葉でのアウトプットとともに、絵で視覚的に表現する訓練にもなる

ということをあげていらっしゃいます。

最後に

一日の出来事をふりかえって思い出すこと、またそれを誰かにきちんと伝わるように表現すること。
そのプロセス自体が、「表現力」のみならず「考える力」を鍛えることにつながります。

『絵日記』に親子で楽しく取り組んでみてはいかがでしょうか。

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