私の教室の小学生クラスでも取り入れている『チョコレート・フィックス』。
見た目はとっても美味しそうだけど、実はそんなに甘くない!?論理的思考力をやしなうのにぴったりのおすすめ脳トレパズルです。
シンクファン (ThinkFun) チョコレート・フィックス
この『チョコレート・フィックス』は、世界中で数々の賞を受賞、論理的思考力や問題解決力、数理的考察力など思考力を育むために最適なゲームを開発しているアメリカのシンクファン社発。
同じく論理的思考力をやしなうシンクファン社の脳トレゲーム『ラッシュアワー』をご存じの方も多いのではないでしょうか。
シンクファン (ThinkFun) ラッシュアワー (Rush Hour)
『チョコレート・フィックス』で使用するのは、3種の形×3色、計9個のチョコレート型のピースと、チョコレートを並べるトレイ。
問題は「BEGINNER」「INTERMEDIATE」「ADVANCED」「EXPERT」の4段階で、全部で40問。
チョコレートの位置を示すヒントをもとに、全ての条件に矛盾しないようチョコレートを並べていきます(それぞれの問題で解答は必ず一つだけになります)。
ヒントが色か形のどちらかのみの場合は、仮置きできるピースがあります。
参考までに、各レベルの最初の問題はこんなかんじ。
「BEGINNER」
「INTERMEDIATE」
「ADVANCED」
「EXPERT」
ヒントのとおりに置ける箇所が複数パターンある場合は、他のヒントも掛け合わせて、すべてヒントの条件が揃う配置を見つけ出さなくてはなりません。
問題の難易度のレベルが上がるほど、位置を特定するために掛け合わせなくてはならない情報が多くなっていきます。
この、「いくつかの情報をもとに、筋道立ててひとつの答えを導きだす」プロセスが、論理的思考力を養ってくれるのです。
まずは置く場所が確定できるものから置いていき、置ける場所が複数考えられる場合、どれか1つのパターンを仮説としてとりあえず置いてみて検証していく、という方法もあります。
「考えるときは手を動かす」は鉄則なのでそれもOKですが・・・
ピースを置いて試してみる前に、複数のヒントを見て情報を集約し、場所を確定したうえで置けるとさらに素晴らしいですね。
たとえば、こちらの問題の場合。
4つあるヒントをバラバラに見ているとわかりませんが、それぞれを併せて見ていくと、3つあるピンクのマスのうちのどれかに必ず〇が来なければいけないということは・・・
すなわち、この2つは盤上の左・中央の2列で、
すると、これは中央でも右側でもないことがわかるので、必然的に左の列であるということになります。
ここまでわかれば、あとは残りのマスもサクサクと置いていくことができます。
ちなみにこの問題は23問目で、40問中ちょうど真ん中くらい。後半になってくるとものすごく難易度が上がるので、手が止まり思考が停止するよりは、トライ&エラーでとにかく試してみる、というのでもOKです。
また、ヒントをもとにすべてのピースを置いたら、すぐに答えを見るのではなく、それぞれのヒントと自分が置いたピースが合致しているかどうかを確かめさせるようにしています。
本来、すべての条件(ヒント)に合致する答えを見つけなければいけないのですが、ピースを動かしているうちにその前提が崩れてしまっていることも。
しかし子どもは全部置けた時点で「できた!」と満足してしまいがちです。
答え合わせの前に問題の条件と自分の出した答えが矛盾していないかを確かめることで、「合ってた」「まちがってた」という結果に一喜一憂するだけでなく、どこが違っているかに気づいてやり直すことを習慣づけてほしいと思っています。
このパズル、見た目がとってもキャッチーなので、子どもたちも「やってみたい~!」と食いつくのですが、イザやってみると手強くて「 あれれ?」という感じになることもしばしば。
いちばん難易度の高いレベルの問題などは、私も恥ずかしながら解くのにかなり時間がかかりました。
が、それゆえ解けた時の達成感がすごい!
特に、あてずっぽうじゃなくて上記のようにあらかじめ可能性を絞り込んで解けた場合には、「これぞ論理的思考!」と一人ほくそ笑んでしまう私。めっちゃ賢くなった気がします。
この達成感を子どもたちも味わってくれたら・・・と思います。
ちなみにこちらのパズル、輸入モノゆえか、40問という問題数の割には少々お高めですが・・・
子どものみならず親御さんも一緒に脳トレできると考えると、コスパは悪くないかもしれません。
ちなみに対象年齢8歳~となっていますが、お子さんによっては年長さんくらいから取り組めますよ。