幼稚園受験の『図形』の問題で問われるのは特別なことではなく、月齢に見合ったことがしっかりとできるかどうか。
かといって、何もしないで放っておけば自然にできるようになるというわけではありません。
普段の生活や遊びをとおして、今の月齢にふさわしい力をしっかり身に付けていくことが必要となります。
また『図形』問題であっても、問われるのは『図形』の力だけではありません。
今回は、幼稚園受験の『図形』問題で必要となる『図形』の力と、『図形』以外の力とは?についてお伝えします。
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幼稚園受験で出題される『図形』の問題
幼稚園受験で出題される『図形』に関する問題には、以下のようなものがあります
●お手本の絵になるように、バラバラのパーツ(3~4ピース)を組み合わせる。
●△や□などのプレートを使い、お手本と同じかたちを作る。
●数種類の積み木の中から、指定されたものと同じかたちを取り出す。
●お手本を見ながら、同じように積み木を積む。
●積み木を積んで作ったお手本を見て記憶し、お手本を見ないで同じように積む。
●箱のなかから、指定されたかたちを手さぐりで取り出す。
●折り紙で三角や四角を折る。
●指示された図形を紙に描き、はさみで切る。
●図形パズルで好きなものを作り、「これはなに?」と聞かれる。
●パズルを、バラバラの状態から組み合わせて絵を完成させる(見本の絵は無し)。
幼稚園受験で必要な『図形』の力とは
上に述べたような、幼稚園受験で出題される『図形』の問題に求められる力とは、以下のようなものになります。
●基本図形(まる、さんかく、しかくなど)の特長を理解して、それぞれのかたちが見分けられる
●基本図形の名称がわかる(名前と実際のかたちが結びついている)
●平面図形の合成ができる(かたちとかたちを組み合わせて、別のかたちをつくる)
●立体図形の構成ができる(隠れたところにある積み木もイメージできる、見る方向によって見え方がちがうことがわかる)
幼稚園受験では、丸・三角・四角・半丸・星形くらいのかたちを認識し、名称を言えることが必要です。
「さんかく」「しかく」といった言葉は知っていても、四角を見て「さんかく」と言ったりなど、実際のかたちと名称が結び付いていないこともあります。
正三角形や直角二等辺三角形のような安定したかたちは「さんかく」とわかっても、辺の長さが違うものは「さんかく」と認識していなかったり。
またさんかくの向きによって見え方が変わり、お山のてっぺんにあたる部分が下向きになっていたりすると「さんかく」とはわからないことも。
おなじ「さんかく」や「しかく」でもさまざまな種類があることを知り、それぞれの違いに気づくことができるようにしていきましょう。
『図形』の問題で必要となる『図形』以外の力とは
幼稚園受験では、図形の問題でも図形以外の力が問われる場合があります。
たとえば「さんかくの積み木を2つください」や「赤の丸をください」のように、「形と数」や「形と色」など、2つ以上の要素の組み合わせで指示が出される場合があります。
その場合、図形以外の要素が理解できていなければ、当然、指示の内容も理解できないことになります。
上記のように指示が複数になるということは、それだけ多くの要素を含んだ指示を1回で聞き取って記憶するという、集中力や記憶力も問われることになります。
普段から、「食器棚からお皿を3枚出して、テーブルの上に並べてね」「たんすのいちばん上の引き出しから、青いハンカチを出して」など、言葉による指示を聞いて的確に行動することに慣れておくことを意識しましょう。
パズルなどの課題を完成できることももちろん大切ですが、すぐにできなくてもあきらめずにチャレンジする姿勢も大切。根気強さ・粘り強さが求められます。
普段の遊びの中でも、むずかしいパズルに頑張って何度も取り組んだ末に完成した!などの経験が自信となり、最後まであきらめずに粘り強く取り組む姿勢につながります。
最後に
幼稚園受験の『図形』問題に求められる図形認識力や空間認識力を身に付けるためには、普段から、パズルや積み木、ブロック、折り紙などの図形的刺激に触れて遊ぶことが大切。
また図形認識力や空間認識力は、大きくなってからでは身に付けることが難しくなるとも言われています。
幼稚園受験をする・しないにかかわらず、身近なところに積み木やパズルなどを置き、高く積んだり何かに見立てる等、楽しく遊びながら図形に親しんでいきましょう。
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