七田(しちだ)の超おすすめ教材「くまのひもとおし」2歳さんからの活用方法

七田の「くまのひもとおし」は、指先の巧緻性を高めて脳を活性化するだけでなく、さまざまな知育に活用することができる超おすすめの教材。
教室でも2歳児さんから年長さんまで、レッスンのあらゆる場面で活用しています。

今回は七田の「くまのひもとおし」を使った、幼児期に身につけておきたい基礎概念を学べる遊び方をご紹介します。

七田の「くまのひもとおし」基本の遊び方

七田(しちだ)の「くまのひもとおし」は、6色(赤、青、黄、緑、紫、オレンジ)×3サイズ(大、中、小)、計108個のかわいいくまさんと、ひも4本が付属。


☆七田式教材☆ くまのひもとおし☆★

ひもを通すための穴が片方は大きく、もう一方の穴が小さくなっているので、小さなお子さんでもひもとおしがしやすくなっています

また、くまの大きさによってひもを通す難易度を変えられるので、最初は大きいくまさんから始め、次は中くらい、次は小さいくまさんへ・・・と、徐々にひもとおしの難易度のレベルをあげていくことができるのも、幅広い年齢で活用できるポイント。

そういった、基本の「ひもとおし」としての遊びやすさはもちろんですが、色とサイズのバリエーションが、幼児期に身につけておきたいさまざまな概念を学ぶことができる秘けつになります。

七田の「くまのひもとおし」で基礎概念を学べる遊び方

七田の「くまのひもとおし」は、七田式が提唱している、幼児期に身につけておきたい10の基礎概念「色、形、大小、数、量、空間認識、 比較、順序、時」のうち、「時」を除いた「色、形、大小、数、量、空間認識、 比較、順序」を学ぶことができます。

以下で、教室のレッスンでの取組を参考に、それぞれの概念を学べる遊び方をご紹介します。

七田「くまのひもとおし」の遊び方:色

「くまのひもとおし」は赤、青、黄、緑、紫、オレンジの6色。
まだ小さくてひもとおしで遊べないお子さんも色を学ぶことができますし、同じ形で色違いのものが多く揃っているおもちゃは、知育に使える場面が多く便利です。

色で分ける(色の弁別)

いろんな色のくまさんを混ぜたものを、同じ色同士で分けます。
色の違いを認識する取組です。
分けたくまさんを入れる容器は、くまさんと同系色のものだと分かりやすいですね。

※こちらも定番の知育玩具「コップがさね」が、色分けの入れ物として使えます!


コンビ コップがさね

なお、色別に分けることはできても、それぞれの色の名称を言えない場合もありますが、色の違いが認識できていれば徐々におぼえて言えるようになっていきます。

「色」と「大きさ」のマッチング

「くまのひもとおし」をさらに活用するためのテキスト、「くまのひもとおしブック」を使います。


☆七田式教材☆ くまのひもとおしブック☆【メール便対応可】★

こちらのテキストには、ひもとおしをする際のお手本と、

いくつかのくまさんが並んだ図をぱっと見て記憶し再現する、「直観像」という記憶の取り組みができるようになっています。

2歳児さんくらいなら、この直観像のお手本の上に同じくまさんを乗せるマッチングあそびがおすすめ。
お手本のうち難易度が低いものは、くまさんの大きさがすべて同じで、色だけが違っています。
必要なくまさんをあらかじめより分けておいて、その中から同じ色を選ばせるようにしましょう。

七田「くまのひもとおし」の遊び方:数

「かず」という抽象的なものを理解するには、いきなり数字から入るのではなく、実際のものを数えたり分けたりする体験が必須になります。

遊びの中で「かず」を理解する取り組みには、おはじき等、同じ大きさ・形のものが数多く揃っているものが役に立ちますが、「くまのひもとおし」のくまさんは、おはじきのように数を学ぶための具体物として活用することができます。

関連記事:幼児期のうちに、算数の基礎となる「かず」概念の”基本のき”をおはじきで学ぼう

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どっちが多いかな?①

2色のくまさんををいくつかずつのかたまりにして机の上に出し、「どっちが多いかな?」をくらべます。

比べるときに、「赤のくまさんと青のくまさん、お手々をつながせてあげようね」等と、ちがう色のくまさん同士をくっつけていきます(一対一対応)。

どちらの色のくまさんも余らずにぴったり手をつなげたら、赤と青のくまさんの数は「おなじ」。どちらかが余れば、余ったほうが「おおい」、足りないほうが「すくない」ということがわかります。

どっちが多いかな?②

数の比較を、大きさの違うくまさんで行います。
「オレンジとみどりのくまさん、どっちが多いかな?」

このように置いたくまさんを見ると、たいていはカタマリの大きさに惑わされて、オレンジのほうが多い、と答えます。

でも、きれいに並べて一つずつを対応させてみる(一対一対応)と・・・

実は、緑の小さいくまさんのほうが数が多いことがわかります。
何回かやっていくうちに、だんだん「量の”多さ”と、数の”多さ”とは別モノらしい」ということに気が付いてきます。

七田「くまのひもとおし」の遊び方:大小

七田の「くまのひもとおし」は大・中・小の3サイズが揃っているので、「どっちが大きい?」や「いちばん大きいのはどれ?」など、大小の比較を学ぶことができます。

「色」と「大きさ」のマッチング

上で紹介した「くまのひもとおしブック」を使います。


☆七田式教材☆ くまのひもとおしブック☆【メール便対応可】★

いくつかのくまさんが並んだ図をぱっと見て、記憶し再現する「直観像」という記憶の取組のためのお手本のうち、難易度が低いものは、くまさんの大きさがすべて同じで色だけが違っているのですが、難易度が上がったものになると、おなじ見本の中に違う大きさのくまさんが混在しています。

マッチングに使うくまさんをより分ける際に、同じ色で違う大きさのものを混ぜて渡し、その中から選ばせるようにすることで「大きいほう同士」「小さいほう同士」、「同じ大きさ」のマッチングの取組になります。

お手本を見てひもとおし

「くまのひもとおしブック」には、さまざまな色・大きさを取りまぜたひもとおしの見本が掲載されています。
これを見ながらひもを通していくことで、「色」「大きさ」のマッチングをしながら指先の巧緻性をやしなうことができます。

 

りんこ
「大小の比較」を学ぶ順序については以下の記事を参考にしてみてくださいね!

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七田「くまのひもとおし」の遊び方:空間認識


空間認識をあらわす「上・下」「左・右」「前・後」などの概念を「くまのひもとおし」を使って学びます。

何色のくまさん?(位置をあらわす概念、順序数)

たて一列に並べたくまさんを指して「いちばん前のくまさんは何色?」や「赤のくまさんの後ろは何色のくまさん?」
また、横一列に並べて「いちばん右のくまさんは何色?」「青いくまさんの左側は何色?」などと聞きます。

「前・後」「左・右」といった、位置をあらわす言葉の理解がねらいです。
あらかじめ、ひもにくまさんをとおしておいたものを使えば、同様に「いちばん上のくまさんは何色?」など「上・下」の理解の取組も可能です。

なんばんめかな?(順序数)

上のように”位置をあらわすことば”に「○ばんめ」という指示を合わせて「右から3ばんめのくまさんは何色?」や「前から2ばんめはどれ?」など、「順序数」の理解にも発展させていけます。

言われたとおりに置こう(位置をあらわす言葉、順序数、指示行動)

「赤のくまさんの右側に、黄色いくまさんを置いて」など、「前・後」「左・右」といった”位置をあらわす言葉”を使った指示どおりにくまさんを並べる遊びです。

位置をあらわすことば”や”順序”’の理解に加えて、指示をしっかり聞いて記憶し、そのとおりに行う、”指示行動”の取組になります。

※なお、空間認識力を高める遊びは、「カラーつみき」を活用することもできます。「カラーつみき」の場合は上にも積めるので、「上・下」の概念は「くまのひもとおし」を使うよりも分かりやすくなります。

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七田「くまのひもとおし」の遊び方:規則性(系列)

系列あそびは、さまざまなものの中に法則・規則性を見つけ、それを応用して”続きはこうなる”と予測することができるようになるのがねらいです。

2~3歳さんでは、あるきまりにしたがって並べられた見本と同じように並べていくことで、「きまりにしたがって順序よく」を意識し、繰り返しのパターンの美しさ・面白さを感じることを目指します。

「色のじゅんばん」でひもとおし

2色や3色の繰り返しのパターンでひもを通した見本をあらかじめ作っておき、見本と同じようにひもとおしをする取組です。
見本と同じ順番でひもとおしをしていくことで、自然と色の”繰り返し”を意識することになります。
出来上がったものを見て、繰り返しのパターンの美しさ・面白さを感じることも大事です。

まずは「赤・青、赤・青・・・」など、2色の繰り返しから始めて、上手にできるようなら「赤・青・黄、赤・青・黄・・・」などの3色や、「赤・赤・青・青、赤・赤・青、青・・・」や「赤・青・赤、赤・青・赤・・・」など、少しずつ難易度を上げてみましょう。

「大きさのじゅんばん」でひもとおし

同じ色で大きさの違うくまさんを使い、「大・小、大・小・・・」の2つの繰り返し、「大・中・小、大・中・小・・・」の3つの繰り返しなど、大きさの繰り返しのパターンを意識してひもとおしを行います。

なお2歳位のお子さんだと、大きいほう・小さいほうを区別することは出来ても「大きい・小さい」という言葉に結びついていない場合もあります。

その場合、大きいほうは「パパ」、小さいほうは「〇〇ちゃん(お子さんの名前)」などとして、「パパと〇〇ちゃんがじゅんばんこだよ」などとイメージしやすくしてあげましょう。

七田「くまのひもとおし」の遊び方:番外編

四方からの観察

「四方からの観察」とは、あるものをいろんな方向から見たとき、どんなふうに見えるかをその場に行かずに考える課題。

自分以外の視点からの見え方をイメージするのは小さい子には難しいので、まずは実際にいろんな方向から見てみる、という経験をとおして、自分以外の視点からの見え方がイメージできるようにしていきます。

そういった経験をつんだのちにプリント上等で考えるとき、くまさんを視点の方向に向けて置き、くまさんの気持ちになって(?)自分以外の視点をイメージする手助けにしています。

地図上の移動

「最初の交差点で左に曲がり、次の交差点を右に曲がりました。どのおうちに着きましたか。」

など、地図上での左右を判断する課題で、いま地図上ではどちらの方向を向いているかを意識するために、くまさんを実際に地図上で動かしながら考えます。

最後に

指先の巧緻性をやしなうだけでなく「色」「数」「空間認識」「規則性(系列)」などさまざまな基礎概念を学ぶことができる七田「くまのひもとおし」。

レッスンでは上記以外にも、すごろく遊びのコマにする等ちょっとしたことでよく使うため、すぐに取り出せる場所に置いて活用しています。

小さい子はみんな「ひもとおし」が好きなので、置いておけば好き勝手にひもを通したり、また「ごっこ遊び」が始まったり、いろいろと楽しめますが・・・
働きかけ次第でさらに幅広く知育に活用できるオススメの教材です。

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