「イメージトレーニング」と言えば、スポーツの分野などでよく聞かれる言葉ですよね。
アスリートが試合での最高のパフォーマンスをイメージする等、自分のなりたい姿を明確に思い描くことで、実際にそのとおりになるというのがイメージの力。
生後まもない頃から七田式の右脳教育を受けて育った競泳の池江璃花子選手は、5歳のころから寝る前のイメージトレーニングを日課としていたそうです。
「心に描き続けた願望はきっと実現する」。これが母の教えだった。
「二刀流」の呼称は大谷翔平(米大リーグ・エンゼルス)だけの専売特許ではない。自由形とバタフライの2泳法で、個人計5種目…
自分のなりたい姿・状態を明確に思い描くことは、スポーツに限らず学習や芸術など、実生活のあらゆるシーンで絶大な効果があります。
それには、実際に見ていなくても思い通りの映像を頭に思い浮かべられるようになるためのトレーニングが必要。
そこでこの記事では、私が以前講師をしていた七田チャイルドアカデミーのレッスンを参考に、おうちで遊び感覚取り組めるイメージトレーニングの方法をご紹介します。
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イメージって何?イメージトレーニングの目的は?
左脳に五感(聴覚・触覚・視覚・嗅覚・味覚)があるように、右脳にも五感があります。
目や耳などの感覚器を通さずイメージとして情報を得るのが「右脳の五感」です。
すなわちイメージとは、
右脳の五感が無意識に受け取っている情報
・視覚イメージ
・聴覚イメージ
・味覚イメージ
・嗅覚イメージ
・触覚イメージ
これら5つのことを言います。
右脳のさまざまな力の根源はイメージ力にあります。
右脳の力を左脳に伝えてアウトプットするためには、まず右脳の潜在意識をイメージとして捉えることが必要です。
段階別イメージトレーニング
お子さんが小さいうちは体を使ってイメージを膨らませます。
慣れてきたら、目を閉じて頭の中でイメージしていきましょう。
年齢の高い子は、イメージした後に、見えたことを絵や文章に書かせる(アウトプットする)ことで、右脳のイメージを左脳の表現に結び付けてあげましょう。
自由にイメージができるようになってきたら、実生活の中でイメージを使うことを教えます。
<まねっこ遊び>
食べるまね、顔を洗うまねなど、子どもが大好きな「ごっこ遊び」を親子で楽しみます。
<イメージ体操>
動物、虫、花などになりきって、体を動かして遊びます。
例:「うさぎになろう」→手を耳にして、ぴょんぴょん飛び跳ねる。
<空想話>
ママのお話を聞きながら、または写真や絵本を見ながら、言葉がけに沿ってイメージをふくらませます。
例:果物の絵や写真を見て、食べるところをイメージする。
<残像訓練>
オレンジカード(※下で紹介しています)やライトを見てから目を閉じ、まぶたの裏の残像をイメージにつなげます。
<小人になるイメージ>
自分の体が小さくなって、体内や植物中などに入るイメージをします。
<達成のイメージ>
スポーツ、学習、発表会などで上手くいっている場面をイメージをすることで、現実に作用させます。
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イメージトレーニングをやってみよう!
上でご紹介した段階別イメージトレーニングの中で、おうちで取り組んでいただきやすいイメージトレーニングのやり方をご紹介します。
まねっこ遊び
「まねっこ遊び」というのは、子どもが大好きな“ごっこ遊び”のこと。
子どもは特にこちらが働きかけなくても、おままごとなどの”ごっこ遊び”が大好きですよね。
右脳の取組として行う「まねっこ遊び」では、特定の場面を設定し、その動きをイメージして演じます。(例えば「りんごを食べる」「カレーを作る」など)
その際には、お子さんが五感をフルに働かせてイメージできるよう、お母さまの想像力・表現力を総動員して、臨場感あふれる言葉がけをしてあげましょう。
実際には存在しないものに対して五感(見る・聞く・感じる・匂う・味わう)で感じることが大切です。
例:カレーを作ろう
「まずはじめに野菜を切ろう。キレイなオレンジ色のニンジンだね。」
「ちょっと硬いから、手を切らないように気をつけようね。トントントン・・・」
「お肉を炒めよう。だんだん、色が変わってきたよ。」
「グツグツ煮えてきたね。う〜ん、いいにおい!」
「ちょっと味見してみようか。ピリッと辛いね!」
「できあがり!ではいただきましょう。パクリ!どんな味?」
お子さんが右脳のイメージで「色・形、触感、音、匂い、味」をありありと感じられるように働きかけましょう。
はじめは、ストーリーに合わせて小道具を使って取り組むとイメージしやすくなります。
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「オレンジカード」を使った残像訓練
オレンジカードとは
太陽などの強い光を見ると、その後しばらく白い光が見えたり、真っ赤な色紙を見た後に目を閉じると、目の前が緑に見えることがあります。
このように、見ていたものがまだ見えているような感覚が残る目の生理現象を「残像」といいます。
通常、「残像」は見たものの補色で残ることが普通です。(補色とは色相環で向かい合う色。赤↔緑、青↔オレンジなど)
七田のレッスンではイメージトレーニングのひとつとして「オレンジカード」を使った残像訓練を行います。
「オレンジカード」とは、オレンジの紙の真ん中に、オレンジの補色である青い丸を貼ったもの。色画用紙や折り紙を使って作ります。
このカードをじっと見た後に目を閉じると、カードの色と反転した残像が残ります。
↓こんな感じです。
残像訓練とは、生理現象でまぶたに残った残像を自分の意思で変化させ、イメージを使いこなせるようにすることをいいます。
オレンジカード残像訓練のやり方
「オレンジカード」を使った残像訓練のやり方は、以下のとおりです。
②目を閉じて、まぶたの裏の残像を見つめます。何が見えているか、子どもに問いかけてみましょう。
「今、何が見えているかな?」→「オレンジ色の丸が見える!」「おひさまが見える!」
③残像の色・形をイメージで変化させます。
「今見えてるオレンジ色の丸が、黄色い丸に変身するよ。いち、に、さん、ハイ!」
↓
↓
↓
イメージとは「目の前には存在しないもの」を実際に見ているかのように頭の中に思い浮かべること。
オレンジカードを使って残像を見ることで、
ステップ1:「実際にはないものを見る」ことを体験する
ステップ2:見えている残像をイメージで違う色や形に変化させる
ステップ3:自由なイメージが見える
・・・という段階を経て、イメージを自在に操ることができることを目指します。
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イメージトレーニングをする時のポイント
イメージトレーニングの前には、プリレッスンで右脳のスイッチをオンに。
右脳が活発に働いている2歳までのお子さんは、いつでもイメージトレーニングのスタンバイOKです。
無理に目をつぶらせたり、呼吸をさせる必要はありません。
ママが抱っこしたり、横になったり、リラックスした状態で自由に楽しませましょう。
3歳以上のお子さんの場合は、普段は左脳が優位に働いている状態。
イメージトレーニングの前には、プリレッスン(瞑想・呼吸・暗示)でリラックスし、右脳スイッチをオンにした状態で始めましょう。
※プリレッスンのやり方については、こちらの記事でご紹介しています>>>ESP遊びなんて怪しすぎ!?いいえ、右脳の「ひらめき・直感力」を気軽に磨ける取組です。
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恥ずかしがらずに、ママもしっかり「なりきる」こと!
子どもは簡単にイメージの世界に入り込むことができますが、ママが「本当に見えてるの?」「ばかばかしい」「恥ずかしい」などと思いながらやっていては効果は半減してしまいます。
逆に、お母さまが子どもと一緒に楽しんであげれば、子どものイメージの世界はどんどん広がっていきます。
五感(視・聴・嗅・味・触)をフルに働かせる言葉がけを。
子どもがイメージの中で五感(見る・聞く・匂う・味わう・感じる)をフルに働かせることができるような言葉がけをしてあげましょう。
また、イメージが育ってくると、子どもは見えているイメージをどんどんお話し出します。
そうなったら、お母さまはそのイメージをより具体的な言葉として引き出すような言葉がけ(「何が?」「どんなふうに?」「それから?」など)をして、子どものイメージが具体化するお手伝いをしてあげましょう。
最後に
「イメージトレーニング」というとなんだか敷居が高い感じもしますが・・・
絵本を見ながらイメージを膨らませたり、子どもといっしょに役になりきって”おままごと遊び”を楽しむのも立派な「イメージトレーニング」。
なお、おうちでの右脳トレーニングの取り組み方を以下の記事にまとめていますので、よろしければ参考にしてみてくださいね!
関連記事:七田(しちだ)のレッスンを再現しよう!おうちで右脳を鍛える取組まとめ
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