計算力をつけたい幼児さんに「くもん」より「そろばん」をおすすめする理由。

お子さんに計算力をつけさせたいけれど「くもん(公文)」か「そろばん」のどちらに通わせるか!?お悩みの方は多いですよね。

教室に通う就学前の幼児さんの保護者さまにも、このようなご相談をいただくことがよくあります。

その場合、私は基本的には「くもん」より「そろばん」をおすすめすることが多いです。

幼児さんだからこその「くもん」より「そろばん」をおススメする理由についてお伝えします。

幼児さんが計算力をつけるなら「くもん」より「そろばん」をおすすめする理由

「かず」を「量」としてとらえられる

小学校入学前の6歳くらいまでは、子どもが数の概念を理解しはじめる時期です。

「かず」という抽象的なものが、モノの「量」をあらわしているということを理解し、はじめはおはじきなど実際のモノ(具体物)を数えたり、合わせたりして数の操作を覚えます。

そして、徐々に「数字(数詞)」を用いて、具体物がなくても頭の中で数を操作することができるようになっていきます。

そろばんは、実際にそろばんの珠という具体物を操作して計算します。

それが、「かず」を単なる記号としてでなく、目に見える「量」としてとらえるイメージのもととなります。

 

りんこ
イメージを頭の中に描くことで、実際にそろばんを使わなくても頭の中で数を操作(=暗算)できるようになっていきます。

 

一方「くもん」ではプリント上で数をあつかうので、具体物の操作をともないません。

もちろん、はじめから数字だけで行うのではなく絵や記号(●印など)を用いるのですが、やはり、そろばんのように実際に自分の身体(手指)を使って珠を動かすほうが、「数」を「量」として実感しやすくなります。

また、たとえば3+1という足し算をする場合、そろばんでは3つの珠に1つの珠を合わせて全体量が4つになるととらえますが、くもんでは、3+1の答えは3の次の数、というように、あくまでも、数を数直線上に並んだ数字の列としてとらえているイメージです。

その結果、3+1=4はわかるけど1+3はわからない(まだ+3を習っていないから)ということが起こってしまいます。

実際には、3+1の意味(●●●と●を合わせると全体量がいくつになるか)がわかっていれば、3+1でも1+3でも結果は同じ●●●●=4であることがわかるはずです。

このように、数の概念をまだしっかり理解していないうちに数字を先に覚えてしまったり、数字の操作だけで数をあつかうことに慣れてしまうと、「数」=「量」である、ということがイメージしにくくなってしまうという懸念があります。

暗算力がつく

そろばんは、「そろばん」という具体物をとおして「かず」を「量」としてとらえることができるもの。

その延長線上として、そろばんを使わず、そろばんの珠を頭の中にイメージして計算する、すなわち”そろばん式暗算”ができるようになります。

「くもん」では筆算で計算を行いますが、そろばん式暗算で二桁以上の足し算・引き算・掛け算・割り算を習得していれば、筆算で行うよりも圧倒的に速く計算ができます。

筆算は学校でも習うので、いずれやり方を理解してできるようにならなければいけませんが・・・

筆算と暗算の両方を習得していれば、筆算で計算したものを暗算で見直しする、またその逆など、違う計算のアプローチができたほうがミスが減らせるというメリットもあります。

りんこ
中学受験を見据えて計算力を高めたいなら、塾に通い始める3~4年生までには、塾の勉強に対応できるだけの暗算力をつけておきたいですよね?

とはいえ、そろばんである程度の暗算力(3桁同士の足し算・引き算、2桁×1桁のかけ算、3~4桁÷1桁のわり算)を身に着けるには時間がかかります。

実際に塾に通い出すと、スケジュール的にそろばんと塾を並行して通うのは難しくなってしまうケースが多いため、そろばんを習うなら幼児さんのうちから早めに始めるのがおすすめとなります。

右脳が鍛えられる

「そろばん」と「くもん」、手法は違えど、どちらも計算力をつけるという目的においては同じです。

しかしながら、「そろばん」と「くもん」ではそれぞれ計算をする時に使われる脳が違います。

そもそも、同じ脳でも右脳と左脳ではそれぞれの働きが異なります。

左脳・・・・言葉を介して思考する「言語脳」

少しずつ理解しながら学習していくのが得意。
分析力や論理性に優れている。
右脳・・・直感的な「イメージ脳」

イメージ(映像)を媒介として、高速で大量の情報をあるがままに受け入れるのが特徴。
記憶力やひらめき力、豊かな創造性を発揮する。

通常の、数字を用いた計算(筆算)は、言語を介して思考する左脳を使います。

一方そろばん式暗算では、そろばんの珠を頭の中に思い浮かべて計算をします。

すなわち映像(イメージ)を媒介とし、「イメージ脳」と言われる右脳を使って計算するため、そろばんでは計算力がつくことにプラスして、左脳にはないさまざまな力を発揮する右脳を鍛えることができるのです。

少しずつ理解しながら学習していくのが得意な左脳に対し、高速で大量の情報をあるがままに受け入れるのが特徴の右脳には、記憶力やひらめき力、豊かな創造性などがあります。

つまり、そろばんで右脳を鍛えることで、漢字の形を全体像として認識できるようになるため漢字が覚えやすくなったり、ひらめき力が高まることにより算数の問題で様々な解法が思いつくようになる等、計算以外の学習にも波及効果が期待できるのです。

なお、0歳から3歳までは「右脳優位の時代」、3歳から6歳までの時期は「右脳から左脳への移行期」です。
そして7歳以降は「左脳優位の時代」で、意識しなければ右脳は使われなくなっていきます。

すなわち、右脳が優位に働く幼児さんの時期からそろばんを始めることで、右脳の力が確実に身につくことになると考えられます。

最後に

そろばん教室では、早いところだと3歳から受け入れています。

そろばん教室というと大人数のイメージですが、幼児さんクラスに関しては少人数制をとっていたり、計数や数字を書く練習から始める等、幼児さん向けに独自の教材やカリキュラムを用意している教室が多いようです。

「とはいえ、まだ小さいお子さんの場合、ちゃんと座って授業を受けられるか心配・・・」という場合は、マンツーマンに受けられるオンラインのそろばん教室もあります。

脳が大きく成長する幼児期だからこそ、自分の身体感覚を使って「かず」を実感できる『そろばん』は、ぜひ前向きに検討したい習い事のひとつです。