「絵合わせカード」とは、絵カードが2分割もしくは3分割された、小さな子ども向けのピクチャーパズルのようなもの。
シンプルかつ簡単な遊びに思えますが、実は「絵合わせカード」でやしなわれる力はさまざま。
そのため教室では、2歳児さんクラスから「絵合わせカード」をレッスンで取り入れています。
今回は、
- 「絵合わせカード」でやしなわれる力とは?
- 「絵合わせカード」の遊び方3つのステップ
- 2~3歳さんクラスで使っているおすすめの「絵合わせカード」4種
についてご紹介します。
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絵合わせカードのねらいとは?絵合わせカードでやしなわれる力
・一部を見て全体を類推する力
絵合わせカードでは、ひとつの絵が2分割・3分割されています。
分割されたうちの一枚だけを見せて、何が描かれているかを考えてみましょう。
まずは、それぞれのものについての知識を持っていることが必要になりますが、知識をもとにイメージを膨らませて全体像を想像することで、一部を見て全体を類推する力をやしなうことができます。
・絵のつながりでパズルを完成させる図形認識力
バラバラになった絵をもとどおりにつなげるパズル的な遊びの中で、どことどこがつながるかを考えることで図形認識力がやしなわれます。
絵の断面の色やかたち、大きさなどをよく見て考えることが必要になります。
・目当てのカードを見つける注意力・観察力
カードの一部を見て「これはゾウさんのお顔だ!」とわかれば、ペアとなるカード(ゾウさんの体)を見つけなければいけません。
選択肢のカードが多ければ多い程、たくさんの中から自分の目当てのカードを見つける注意力や観察力が必要となります。
・絵と結びついた名詞・動詞・形容詞などの語彙
絵合わせカードでは動物・野菜・果物・乗り物など・・・さまざまな種類のものが描かれています。
絵と結びつけて名前を認識することで語彙を増やしていくことができます。
また、ものの名前だけでなくようすことば(形容詞)、うごきことば(動詞)をテーマにしたものもあります。
絵だけでなく文字が書かれているものも多いので、パズルとして遊びながら自然にひらがなに親しむことも。
絵合わせカードの遊び方のステップ
教室では、2~3歳児さんクラスのレッスンで、以下のようなステップで「絵合わせカード」を用いた取組を行っています。
おうちで遊ぶ時の参考にしてみてくださいね。
①これは何かな?
絵が2分割されている絵合わせカードを使用します。
2枚のうちどちらか1枚を見せて「これは何かな?」と聞いてみましょう。
最初は動物の顔の部分など、わかりやすいものから始めて、じょじょに動物の体の部分や、やさい・くだものなど難しいものに発展させていきましょう。
②1ペアで絵合わせ
絵が2分割されている絵合わせカード1ペア(2枚)を使用して、バラバラになった2枚を組み合わせて絵を完成させます。
1ペアだけなら簡単すぎ!と思われるかもしれませんが、逆さまになったものを正しく合わせるのが意外と難しかったりします。
図形のパズルと同様、くるくる回して向きを変えたりする練習にもなります。
なお絵合わせカードには3分割のものもあり、2分割とくらべると俄然むずかしくなります。
③複数のペアで絵合わせ
絵合わせするカードのペア数を、1ペアからじょじょに増やしていきます。
カードの数が増えるほど、たくさんの中から目当てのカードを見つけるのが難しくなっていきます。
お子さんの様子を見ながら、少しずつ増やしていくようにしましょう。
④神経衰弱ゲーム
複数ペアの絵合わせカードを用いて神経衰弱ゲームを行います。※裏に名前などが書いてあるものは使えません。
神経衰弱ゲームは視覚的な記憶力をやしなう取組ですが、メモリーカードなどまったく同じ柄のカードを覚える通常の神経衰弱とくらべて、かなり難しくなります。
上記①~③までのステップを踏まえて、どのカード同士がペアなのかがぱっとわかる段階になったら取り組んでみてくださいね。
絵合わせカードの取り組み自体は2~3歳さん位までが対象ですが、神経衰弱はかなり大きくなるまで楽しむことができます。
2~3歳児さんクラスのレッスンで使用している「絵合わせカード」4種
①VIGA マッチングパズル
『VIGA マッチングパズル<海の仲間>』は、おさかなやイルカ、カメなど海の仲間が描かれた、イラストも色合いもとってもかわいい絵合わせパズル。
イラストが9種×それぞれ縦割り・横割りの2パターン、計18のパズルが入っています。
かわいすぎてリアルさが全く無く、海の生き物の名前をおぼえるにはちょっと・・・かもしれませんが、木製で厚みが5mmあるので、小さい子にも扱いやすい点がポイントです。
②まなびっこ やさい・くだものカード
『まなびっこ やさい くだものカード』は、28種(56枚)の野菜・果物のカードが入っています。
カードにはひらがなで名前が書かれているので、これからひらがなをおぼえていきたい2~3歳児さんにはぴったり。
またカードの裏には、それぞれの野菜や果物のマメ知識が書かれています。
絵合わせがばっちりできるようになったら、マメ知識を読んでどの野菜・果物かを当てるクイズとしても遊べそうです。
なお、同じシリーズで『どうぶつカード』や
ギンポー どうぶつカード MA-DBC2 まなびっこ 銀鳥産業
『のりものカード』もあります。
ギンポー のりものカード MA-NMC まなびっこ 銀鳥産業
③たべものあわせ やさいとくだものわかるかな?
『たべものあわせ やさいとくだものわかるかな?』は、カードの形状が長方形ではなくそれぞれの野菜・果物の形になっています。
ピースの分かれ方は、左右に分かれているものもあれば上下に分かれているものも。
2枚を合わせる部分はピクチャーパズルのように凹凸になっていて、絵合わせ”カード”というよりは2ピースのパズルのような感じです。
2枚をしゅーっとスライドさせてくっつけるだけでは合わせられなくて、どちらか1枚を持ちあげて上からはめ込まないと合いません。
なので、ふつうの絵合わせカードよりも難易度が高くなっています。
なおカードの裏にはひらがな・カタカナで野菜・果物の名前が書かれていますので、文字のお勉強にも。
こちらは、おなじシリーズの『どうぶつあわせ どうぶつ編』です。
④ZOOPARK どうぶつえあわせ
上記①~③の絵合わせカードは2ピースでしたが、『ZOOPARK どうぶつえあわせ』は3ピース。
1ピース増えるだけで、絵合わせパズルとしてはずいぶん難しくなります!
お顔だけ・お腹だけ・足だけを見て、何の動物かわかるかな!?
また、こちらのパズルには50種類の動物が入っていて、イラストがかなりリアルに描かれているので、動物の名前をおぼえるのにも役立ちそう。
最後に
「絵合わせカード」はお値段も手頃なものが多いですが、取り組み方の工夫次第でさまざまな力をやしなうことができるコスパの高い知育玩具。
ぜひ、おうちでの知育に取り入れてみてくださいね!
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