巧緻性を高める「ひもとおし」は、“系列”も意識して

巧緻性を高め、脳を活性化するあそびとしてポピュラーなものが「ひもとおし」。
ひらすらひもを通して遊ぶだけで、指先の器用さをやしない脳を活性化してくれる「ひもとおし」ですが・・・・

ひもとおしの教材や遊び方を工夫することで、”さまざまなものの中から「法則」(パターン)を発見し、その「法則」を応用して課題を解決する力”につながる「系列」あそびに発展させることができます。

今回は、ひもとおしを使った系列あそびのパターンを4種、ご紹介します。

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ひもとおしを使った『系列』あそび4種

 

1.「色」の系列

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・・・」・・・」など、2色や3色の繰り返しのパターンでひもを通した見本をあらかじめ作っておき、見本と同じようにひもとおしをします。

見本を見ながらでもOKですが、繰り返しのパターンを憶えてできればなおGOOD!
見本と同じ順番でひもとおしをしていくことで、自然と色の”繰り返し”を意識することになります。
できあがったものを見て、繰り返しのパターンの美しさ・面白さを感じることも大事です。

少しずつ難易度を上げて、・・・」のように色の種類を増やしたり、青・青・・・」・・・」などの難しいパターンに挑戦してみても良いですね。

ちなみに、写真は七田の教材『くまのひもとおし』。
赤、青、黄、緑、紫、オレンジの六色が入っていて、いろいろなパターンでひもとおしをすることができます。

2.「かたち」の系列

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いろんな形(基本図形)のビーズを使い、形の並びをパターン化して、ひもとおしをしていきます。
「まる・さんかく・しかく・・・」など、かたちの名前を言いながらひもとおしをすることで、図形の名称に親しむこともできます。

かたちによって、持ちやすさ・ひもの通しやすさ・置いたときの安定感などの違いを感じたりすることで、それぞれのかたちの特徴を認識することにもつながります。

3.「大小」の系列

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大・中・小など、大きさの違うビーズを使います。
『大・小、大・小・・・』の2つの繰り返し、『大・中・小、大・中・小・・・』の3つの繰り返しなど、繰り返しのパターンを意識するとともに、大小の比較の概念の理解にもつながります。

2歳位のお子さんだと、大きいほう・小さいほうを区別することは出来ても「大きい・小さい」という言葉に結びついていない場合もあります。

その場合、大きいほうは「パパ」、小さいほうは「〇〇ちゃん(お子さんの名前)」などとして、「パパと〇〇ちゃんがじゅんばんこだよ」などとイメージしやすくしてあげると良いですね。

なお、「色の系列」でも使用した七田の『くまのひもとおし』は、大中小の3種類のサイズが揃っているので、色の順番だけでなく大きさの順番を意識したひもとおしにも使えます。

4.「数字」の系列

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0から9までの数字のかたちをしたビーズを使って、1〜10の順番に並ぶように、ひもを通していきます。

まずはバラバラに渡したビーズを1から10まで順番にならべます。
正しくならべられたら、1から10までが左から順に並ぶように、ひもを通していきます。

数字の向きにも注意が必要です。9と6が逆になったり、7や4は反転しがちです。

数字の読みと、1〜10までの数唱を定着させたい2~3歳くらいの子どもにピッタリの遊びです。


《DLM》 ひも通し 数字 LER6400 LER6400

「自分で法則(パターン)を見つける」取組にステップアップしよう

上で紹介した、「色」「形」「大小」「数字」の繰り返しのパターンで作った見本を見ながら同じようにひもとおしをする取組に慣れてきたら、次は「自分で繰り返しのパターン(法則)を見つけて次を予測する」取組にステップアップしてみましょう。

やり方は、上記のように見本を見ながら同じものを作るのではなく、途中までひもを通してあるものの続きを作って完成させること。

例えば、「赤、青、黄、赤、青、黄、赤」まで通してあるものを見て「赤・青・黄」の繰り返しというパターンを見つけ、赤の次は青、その次は黄色、その次はまた赤・・・と予測をして続きを作ります。

すなわち、すでにひもを通してあるものの並び方の中から法則性(パターン)を見つけ出し、続きがどうなるかを考える取組になります。

最後に

系列あそびのスタートは、「きまりにしたがって順序よく」を意識すること、また繰り返しのパターンの美しさ・面白さを感じること。

ゆくゆくは繰り返しのパターンを自分で見つけ、”続きはこうなる“と次を予測することができるようになるのがねらいです。

”さまざまなものの中から”法則”(パターン)を発見し、”法則”を応用して課題を解決する力”をやしなう系列あそびをぜひ取り入れてみてくださいね。

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