「折り紙」は、実際に手を動かしながらさまざまなかたちに触れることで、指先の巧緻性と図形のセンスが磨かれるすばらしい遊び。
できれば、お子さんが小さいうちから折り紙あそびを取り入れてあげたいものです。
今回は、折り紙を折るのはまだちょっとむずかしそうな1歳児さんからでもできる、さまざまな「紙」をつかう遊びから、折り紙を「折る」ところまでのステップをお伝えします。
1歳からできる、紙を使った遊びから「折り紙」へのステップ
①いろいろな紙に「触る」
まずは、折り紙だけでなく新聞紙やチラシ、画用紙など、いろいろな紙を実際に手で触れることからはじめます。
目で見て、手で触って、鼻で嗅いで・・・
色や触感(ツルツル、ザラザラetc. )、硬さ、匂いなど、紙の種類によって違うさまざまな感触を、五感をフルに使って感じさせてあげましょう。
②紙を「破る」
次は、紙を自由に破って遊んでみましょう。
紙を好きなようにビリビリするだけでも、破れるときの音や感覚を楽しむことができます。
最初は新聞紙やチラシなど、少し大きめの紙のほうがやりやすいです。
紙の目に沿って破ればまっすぐに切れ、目に逆らって破るとギザギザになります。破いた紙がいろんなかたちになるのも面白いですね。
なお、小さい子どもはまだ手首をうまくひねることができず、両手で紙を持って、左右にひっぱってちぎろうとします。
両手を前後に動かして破るのはまだむずかしいのです。
その場合は、紙にあらかじめ切れ目を入れておき、お母さまが手を添えて一緒にひっぱってあげましょう。
あらかじめ紙の端を少し破って紙の目を確かめてから、破れやすい方向にひっぱれるようにしてあげれば、ビリビリと気持ちよく破れる感覚を体験させてあげることができます。
③紙を「丸める」
紙を手でくしゃっと丸めたり広げたりを繰り返しながら、手に伝わる感覚と紙の形の変化を楽しみます。
丸めた紙を見せて、「おにぎりができたよ~」などと興味を持たせるように声かけをしてあげましょう。
最初は片手で、徐々に両手で丸めていきます。
子どもが片手でくしゃっと握りつぶせる手のひらサイズの紙を中心に、大小さまざまなサイズの紙を用意しておくと良いですね。
新聞紙など大きめの紙を丸めれば、お部屋の中で少々乱暴に投げても平気なボールに変身!
④紙を「ちぎる」
「破る」よりもさらに細かく「ちぎる」遊びです。指先で紙をつまみ、手首をひねる動きが必要になります。
あらかじめ細長い短冊状にした紙を容易しておき、細かくちぎれば、たくさんの紙吹雪が!
雪のように散らして遊んだり、ビニール袋に入れて口を閉じれば、色とりどりのキレイな風船に。
紙片を糊で貼り付けて、「ちぎり絵」の作品を作ることもできます。
また、写真が印刷されているカラーのチラシを使って、自分の好きな写真をちぎり取ってみましょう。
指先を上手に使い、方向を変えながら狙ったところを破らなければならないのでむずかしい!!
ちぎり取った写真はおままごとなどにも使えますね。
⑤折り紙を「折る」~テキトウに1回折り
この段階で、ようやく「折る」動作が入ってきます!
折り紙を1回、好きなところで自由におります。
角と角を合わせて折るのはむずかしいので、テキトウなところでパタンと1回折りに。
折る場所によって、いろんな形が出来上がります。何に見えるかな?
形によって、シールを貼ったりクレヨンで目や口を描き入れてあげれば人や動物に大変身!
なお、折るときはしっかり指先で「アイロン」をかけて、キレイに折りすじ線をつける練習をしていきましょう。
⑥折り紙を「折る」~まっすぐ1回折り
折り線ができるだけ平行になるように1回折りしてみましょう。
折り紙をまっすぐに置いて折れば、できあがった形は「しかく」に。
電車やおうちなど、いろいろなものがイメージできますね。
また、折り紙を斜め(ひし形)に置いて角を1回折りすれば、折ったところが「さんかく」に。
「おにぎり」や「サンドイッチ」など、おいしそうな形になりました!
⑦折り紙を「折る」~角を合わせて折る
徐々に、折り紙の角と角を合わせて折ることを意識してみましょう。
はじめはなかなかうまくできませんが、頑張ってやろうとする気持ちを大切にしてあげましょう。
折り紙を1回折ってはんぶんにするだけでも、お子さんへの声かけの工夫次第で折り紙はいろいろなものに変身して、遊びが広がります。
じょうずに角をぴったんこして折ることができるようになれば、いよいよ本格的な折り紙の作品づくりにチャレンジすることができます!
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最後に
「折り紙」といっても、1歳位のお子さんがいきなり折り紙を「折る」ことはむずかしくなります。
まずは”紙”に触れてみることからスタートして、遊びながら”紙”に親しみ、少しずつ「折る」ことに興味が持てるようにしていきましょう。
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